Democratizing AI(人工知能デモクラシー)とは?

Democratizing AIには適当な日本語訳がない。民主化AIでは、政治活動用人工知能みたいでしっくりこない。そこで「人工知能デモクラシー」と訳してみた。Democratizing AI(人工知能デモクラシー)とは、だれでもAIが使えるようにすることではなく、世界中のどんな人でも、やる気さえあれば、AI開発に従事できる環境を提供すること。AI開発のハードルをできるだけ低くする運動。Google, Amazon, Apple, Facebook, Microsoftなどの巨大AI企業がその命運を握っているとされている。

AIがさらに進歩して実用化が始まると、AIで職を失う人がでてくる一方で、医療も含めていろいろな領域でAI開発という新しい職業が誕生するという明るい未来がみえてくる。Stanford大学教授とGoogle Cloudのチーフサイエンティスト Fei-Fei Li(李飛飛)先生はその講演(参考1)で、Democratizing AIに触れている。

参考1: Google Wants You to Use Its A.I. Platform For Free – YouTube

日本のマスコミは、とかく文系出身者がAIはどのように一般社会につかわれていくか?しか記事にしない。これは例えばディープラーニングの基礎は理系出身でなければ理解し難いからかもしれない。しかしAIは使うだけではなく、AIアルゴリズム開発にもっと焦点をあてなければならない。社会の隅々まで使われるためには、AIを使ったアルゴリズムを大量に開発しなければならない。人工知能デモクラシーを推進することにより、人類に新しい仕事を与えることは大変重要である。

今年11月末シカゴで開催されるRSNA(北米放射線学会)2018では、Fei-Fei Li先生の特別講演がある。彼女はおそらく人工知能デモクラシーについて述べるだろう。ぜひ、直接聞きたいと思う。

参考2:2018 RSNA Annual Meeting : Fei-Fei Li,  Plenary Speaker