中国武漢の病棟における新型コロナウイルスの汚染を探索したCDCの論文。この論文によると、ICUなどの汚染区画の床からの陽性率がICUでは70%(7/10)と高く、患者がいなかった薬局の床からの陽性率が100%であることからわかるように、医療スタッフが病棟を歩き回ると、床全体にウイルスをばらまくこと。さらに、ICUの医療スタッフの靴底のサンプルの半分が陽性であり、医療スタッフの靴の裏がキャリアとして機能する可能性があると結論している。また従来の汚染源としてよく知られている、コンピューターマウス、ゴミ箱、ベッドの手すり、ドアノブなどから新型コロナウイルスは検出されたとしている。靴底の消毒は重要であり、COVID-19病棟だけでなく、一般の発熱外来などでも靴底の消毒に注意すべきではないかと考えられる。ここからは私見だが、日本で、欧米に比べてCOVID-19症例が少ない理由のひとつは、家で靴を脱ぐ習慣があるからかもしれない。